アオアルキルキア

不定期連載

2016-01-01から1年間の記事一覧

サンタクロースな大人たち

クリスマスがまもなく終わる。サンタクロースは僕の家に来なかった。むしろもう、自分の家のサンタクロースになっている年齢でもおかしくない。そういうことを考えるとなんだか、ヒヤッとしてしまうので、ピーターパンが「楽しいことを考えるんだ」といって…

大事じゃないから二度言えない?

ある日のことだ。ごはん処で「とんかつ定食」を頼んだのに「かつ丼」が来た。 間違いである。 だが僕は、食べ物にそんなにこだわりがないせいか、そのとき普通に思ってしまった。このお店では、とんかつ定食ってかつ丼のことなのか。そうか、それならば仕方…

休日の妄想

休日らしい休日とはどういうものなのか。 僕は平日に働いて、土日に休む仕事をしている。 土曜日は出勤しなければならない日もあって、完全週休二日制ではない。半日出勤する週末がある。ほかの人より、少しだけ休日が短いような気がする。 だからなのか、ど…

題詠 とんかち

題詠 とんかち ひとつのものを違う言葉で言いあらわすものがある。 とんかちとは金槌のことだろう。 意味、というか示すものは同じであるのに、音だけが違う。 もしかしたら、金槌は、金属の槌で、とんかちは、木でできた槌のことをいうのではないか、と考え…

題詠 朝焼け

題詠 朝焼け たった今生まれたのではないかと錯覚するようなことがある。 山を登り山頂から見下ろした圧倒的な自然の気配に、息をのんだとき。予想もしない展開で全身に鳥肌がわさわさと立つようなお芝居を見たとき。文字を追いながら、別の誰かの話であるは…

題詠 はちみつ

題詠 はちみつ 蜂蜜といって、最初に思い浮かぶのは「くまのプーさん」だ。 ディズニーキャラクターとしての認知度が圧倒的に高い。時代を超えて愛されているスーパースターについて、いちいち説明はしないが、彼(?)は、だいたいにおいて蜂蜜の壺と一緒に描…

ジャズとクラッシック

たくさんの人が思っていたことだと思うが、今月は、雨ばかりで、さすが日本というか、さすが高温多湿だ。寒い日もあって、服装に迷う日もあった。傘を持つか、折り畳み傘にするかも迷ったりする。晴れたらこの服、雨だったらこの服。洗濯物も迷う。ずっと晴…

題詠 第二ボタン

題詠 第二ボタン 第二ボタンで作った短歌は、わかりやすくその場での評判が悪かったので改変しまくった結果、原型がわからなくなってしまった。だからまあ、載せないでいい気もした。 というか、第二ボタンだと、あまりにも実感がない。 誰かの第二ボタンを…

題詠 君の名は

題詠 君の名は 新海誠監督の新しい映画が世間では大フィーバー(死語か) でもまさか、新海監督も、短歌のお題になるなんて、考えもしなかっただろう。 君の名は、君の名は、と頭で繰り返してみるが、雲をつかむかのようだ。 映画を見ていなくても、この「君…

題詠 赤いドレス

題詠 赤いドレス そこにいた、華やかな服が似合う女性が、赤いドレス(のような服)を着ていたので、それがお題になった(ようなことだったと思うけど、違ったかな)。 よくあるその場のノリ、みたいなことで「その女性を口説くつもりで作りなよ!」みたいに…

題詠 チャイナブルー

題詠 チャイナブルー 「チャイナブルーって何? 俺知らないんだけど?」とそこにいる大人の方々に尋ねるとみんな知っていた。(まあ、俺も大人なんだが) 「逆三角形のグラスにサクランボが入ってるあれだよ」 ああ、あれをチャイナブルーというのか。 「っ…

題詠 オラウータン

題詠 オラウータン 短歌には、題詠みというのがあって、簡単に言えば「お題」である。 それは唐突であるほど面白いし、作り甲斐がある。 オラウータンなんて、生活にいない。生活にはいないが、動物園で見たことがある。 思い出しているのか、妄想しているの…

付け句 じっと手を見る

付け句 じっと手を見る 先の記事で書いた課外活動の一つに、百人一首を読むという読書会があった。主催者の企画力と人望のおかげか、すぐに十人ほど集まり、大変に盛り上がった。そのままみんなで二次会、と新宿でひとかたまりに移動する集団は、周りにはど…

泣いてばかりいる

今年の初めくらいから、社会人サークルという、自分が属すとは思いもしなかったコミュニティに顔を出している。 理由はいろいろあるが、一言でいえば、さみしかったのだ。 ほかの人はどうだか知らない。 みんな、楽しそうで、さみしそうではない。 僕はたく…