アオアルキルキア

不定期連載

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

忍耐力日記

まだコロナではない日記。 今日もリモートワーク。 日に日に遠隔操作に遅滞が見られる。とても非効率な業務が続く。イライラしてしまう。在宅業務日報でその度に書き添えるが「根気強くあって欲しい、忍耐力だ」と諭された。他の会社は、こういう不便と、ど…

奈良のナラトロジー

まだコロナではない日記。 今日のお仕事は有給休暇でお休みをいただいた。祝日だけど有給だった。僕の仕事は完全週休二日制で、祝日は関係がない。とにかく土日が休みというだけ。だから本来なら、祝日でも仕事。きたるゴールデンウィークもずっと仕事。でも…

「杜子春」で泣いた話

まだコロナではない日記。 今日もリモートワークだった。今日は遠隔操作がすごく緩慢だった。上司によると、あらゆる企業でリモートワークをやっていることによるもたつきであるそうだ。今後も続くのだという。国はリモートワークや家でできる娯楽を推進して…

転勤したら、一本書ける

コロナではない日記。リモートワーク六日目。 今日も仕事で、大阪支社の人と電話した。気のいいおじさんという感じの人。資料の修正をお願いすると「もう大阪で働いてくれたらいいのに」といわれる。福岡支社の人にもおなじようなことをいわれた。本社はクラ…

つむじを見るように

まだコロナではない日記。 今日も仕事は休み。 書くことがなくてもいいように、アオアルキルキアで始めたから、五十音順でタイトルをつけていくことにした。それで今日はつの日。釣りか、つむじが思いつく。「ツィゴイネルワイゼン」は、とんでもなく異色な…

地図はスマートに

まだコロナではない日記。 今日は仕事もしないので、コロナも自粛も関係のない話。 ほんの少し前まで、僕がニ十歳前半くらい。そのときはまだスマホもメジャーな代物ではなくて、パソコンだってお家にあるものという意識。携帯電話もカメラはついていたけれ…

ただいまスイッチ

リモートワークの一週間が終わった。僕はまだコロナではない日記。 独り暮らしの人でアンケートをとってみたい。こんなやつ。 ――ドアを開けて、自分の部屋に入るとき「ただいま」というほうですか? 自分以外誰もいない部屋でもいいますか? ―― このアンケー…

そんな番組が好きだった

リモートワーク四日目。まだコロナではない日記。 「はなまるマーケット」が好きでよく見ていた。 浪人生のころや、学生時代に午前中の講義をさぼっていたときだとか。 当時ゼミの先生に「はなまるマーケット好きでよく見ています」というと「そんな番組ばか…

生活の中に料理を添える

料理を、習慣化していきたい。自炊はしばらくは続くのだが、途中でやらなくなってしまうことが多い。在宅勤務を機に、料理を作ることを生活の一部にしていこうと思う。 まだコロナではない日記三日目。昨日の事件があったので、今日は少し早く起きて、リモー…

ス○ラッシュ○ップエラー

昨日に引き続き、まだコロナではない日記。リモートワーク二日目。仕事を始める一時間前に起きる。シャワーを浴びて、髪をかわかす。朝食は食パン2枚。週末に買ったマンゴーのジャムをぬる。恐ろしくおいしいので写真を撮ってSNSにあげたくなる。白痴か。そ…

仕事と料理

聞くところによると、震災を体験した文学者たちは、体験した場所が違うためにそれぞれの文学も異なるらしい。また、同じ人でも震災前と震災以後で、作品の中にもやはり明確に違うものがあるのだという。戦争を体験した人と戦後生まれの人の文学が区別された…

再現するリアル

僕は少し前まで、医療現場で手術器械の洗浄や、診療材料のコスト入力をする仕事をしていた。手術器械、診療材料といっても、聞きなれていない人からするとピンとこないだろう。たとえばテレビドラマを思い浮かべてもらう。だいたいの手術シーンで始まる「メ…

こぼれるおこめ

月曜日から人生初のリモートワークだ。家で仕事が捗るのか、不安で仕方ないが最近仕事も楽しくなってきているので、頑張りたい。リモートワークが決まったのは三、四日前。その前から、僕の仕事もリモートできないかという話が上の方で話されていた。会社の…

携帯する思い出

僕が初めて携帯電話を手にしたのは中学三年生だ。 都立高校に入学したら持たしてやろう、と親はいった。併願で受けた私立高校だと、かかる費用がだいぶ違う。 「そんなところに通うようになれば、家計は圧迫されて、携帯代なんて払えないからね」と脅された…

くす玉割りニスタ選手権

こんなスポーツを考えた。 その名もくす玉割りニスタ選手権。 全てが同じ条件で作られたくす玉の糸を引き、その割りかたによる技術力、表現力を競う競技だ。二十点満点中何点であるか。最も高得点をたたき出したくす玉割りニスタが優勝する。 くす玉を割る仕…

北枕で右往左往

験を担ぐ。ジンクス。吉兆。言霊。迷信。占い。正夢に予知夢。呪いの手紙、チェーンメール。そういった科学的根拠のないものに対して、僕はいつも曖昧な態度をとってしまう。曖昧というか、都合よくとらえるというか、信じたり、信じなかったりが、まちまち…

閑古鳥が泣いている

閑古鳥が鳴くという慣用句がある。閑古鳥とは、カッコウのことだ。お店にお客が入らない、繁盛しない状況を、まるでカッコウが鳴いているようだと喩える。それは彼らの鳴き声が、物寂しい、侘しいことから、派生していったのだといわれている。カッコウから…

オンライン飲み会のすゝめ

緊急事態宣言が出てから、呑み屋さんに行けなくなってしまった。 国は全く協力的でない。やっと口にした補償もどういうわけか、収入が著しく減ったところに配るという。 順序が逆ではないか。 収入が減っては食べていけないから、働かざるをえない。店もやめ…

エッチな遺品

およそ三十年前になる。僕がまだ幼稚園に通っていたころ、叔父が亡くなった。当時叔父は、長野の祖母と二人暮らしだった。葬儀を終えて、僕の母と叔母、叔母の夫らで遺品整理をすることになった。といっても僕は子供だったから、形見分けをするものと、処分…

憂いをおびたい

影がある寡黙な人、憂いをおびた人に憧れる。明るくて快活な人も嫌いじゃない。花が咲くように笑う人にはときめく。太陽みたいに輝いて見える。だけど、声を出さず静かに微笑む人にも興味がわく。過去に何かあったんだろうか。話をきいてみたい。そんなに笑…

いなくなりたくなる病

定期的に死にたくなる。 けれど痛いのは嫌だし、苦しいのも嫌で、実際に死のうとしたことはない。 思うだけで、死のうとはしない。本当は死にたいわけではないのか、というとそれもまた違う。掘り下げると、死にたくなる、というよりはいなくなりたくなる、…

アオアルキルキア

今回更新したブログだが、これは少し前まで短歌の兼題を始めに、その後は私に起った出来事、見に行った美術展の感想、子供のころの記憶といった雑記を書いていた。コンセプトとしては、どんな内容であれ、文章の末尾に内容を統括するような自作の短歌を添え…